福岡県小郡市美鈴が丘の整形外科、リハビリテーション

医療法人オアシス 福岡志恩病院

ROSA Knee – 新しい治療法

ROSA Kneeシステムの導入について

 当院は、最新の人工関節手術支援ロボット「ROSA Knee(ロザ・ニー)システム(米国Zimmerbiomet社製)」を福岡県内では4番目、筑後地域では初めて(2023年4月現在)導入しました。最先端の医療機器を導入することで患者さんへより良い医療を提供いたします。

使用機器に関してはこちら

ROSA Knee(ロザ・ニー
ROSA Knee

人工膝関節置換術とは

 人工関節置換術とは、変形性関節症や関節リウマチなどの疾患により悪くなった関節 の表面を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。人工関節は、主に金属やセラミック、ポリエチレンなどでできており、関節の痛みの原因となっている部分を取り除くため、他の治療法と比べると「痛みを取る」効果が大きいのが特徴です。当院では2023年4月より、最新の人工関節手術支援ロボット「ROSA Knee」を導入し、人工膝関節置換術手術の際に利用を開始しています。

ROSAとは

 ROSA Knee は RObotic Surgical Assistantの略で人工膝関節置換術にて執刀医のサポートを行う手術支援ロボットになります。
 六軸多関節ロボットアームと光学カメラユニットに分かれており、患者の膝の位置を正確に把握し、人工膝関節を置換するための骨切り量を0.5㎜単位、角度を0.5°単位で設定が可能となります。

ROSA Knee(ロザ・ニー)

手術支援ロボットについて

 「変形性膝関節症」の治療法の中で、変形した関節を人工関節に全て置き替える「人工膝関節全置換術」は、骨を削る量や人工関節をどのように設置するかにおいて、執刀医の経験・技術や感覚が担うところが大きいと言われています。この人間の感覚によって行われている重要な部分を、術中にロボットが評価計測を補助し、執刀医の骨切りや人工関節の設置位置をガイドすることで、より正確に精度の高い安定した手術を可能にするのが手術支援ロボットの役割です。「ロボットが自動的に動いて手術を行うの?」と思われるかもしれませんが、あくまで医師の執刀を補助する道具という位置づけとなります。

ROSA Knee(ロザ・ニー)

手術支援ロボットを用いた手術のメリット

 0.5㎜単位、0.5°単位の微調整が可能であることから、より精度の高いインプラント設置が期待できます。
 従来は執刀医が感覚的に行っていたことが数値化できるため、熟練度の差に関わらず良好な結果が期待できます。
 手術前の計画だけでなく、手術中にリアルタイムでの計画変更も可能なため患者個々に対して柔軟に対応できるシステムになります。
 ロボットが自動で骨を切るわけではなく、術者の指示に従い正確な手術をアシストするため術者も従来と近い感覚で手術を行う事ができます。

期待されるメリット

 手術支援ロボットの活用によって、手術の精度が担保されることは、術後の患者さんの満足度の向上および人工膝関節の長期耐用性が期待されます。更には、あらかじめ決められた通りに微小なズレなく的確な骨切除ができるので、より少ない侵襲で患者さんの負担軽減につながる手術も可能となります。手術支援ロボットによる手術はまだ始まったばかりで、導入先の病院も限りがありますが、もし手術が不安で痛みを我慢している患者さんがおられるようでしたら、この手術支援ロボットを活用した手術という治療の選択肢があることを知って頂けましたら幸いです。正確で精度の高い手術によって、この先の人生が痛みから解放され、人生を楽しみながら健康寿命を延ばせる可能性があることを知って頂きたいと願っています。

保険適用について

 ROSA Kneeは保険適用となっています。